エネルギー動向:2040年までの見通し
1. 2040年のエネルギー需要は2010年と比べ約30パーセント増加します。これは、2040年までに世界の人口が90億人近くまで増加して、世界経済の生産量が倍増し、世界がより豊かになるためです。経済が成熟し、エネルギー効率が加速し、人口増加が和らぐにつれて、エネルギー需要の伸びは緩やかになると見込まれています。
2. 北米・ヨーロッパ諸国などのOECD諸国では、経済成長がみられ、生活水準がさらに向上するものの、需要はほぼ横ばいになります。一方、中国などの非OECD諸国によって世界のエネルギー需要はけん引されます。非OECD諸国におけるエネルギー需要は2010年から2040年までに60パーセント近く増加すると見込まれます。中国内でのエネルギー需要の急成長は今後20年にわたり続きます。その後、経済成長と人口増加が緩やかになることで、需要は横ばいになります。非OECD諸国では、何十億もの人々が生活の水準を高めようとより多くのエネルギーを求めています。
3. 発電用エネルギー需要が、エネルギー需要の増加をけん引する最大の要因です。2040年までに、発電需要は世界のエネルギー消費量の40%以上を占めるようになります。
4. 石炭需要はピークを迎え、緩やかに減少し始めます。この予測は、高炭素燃料にコストを付加し、温室効果ガス排出を抑制する新しい政策の導入を想定したものです。再生可能エネルギーと原子力は大幅に増加します。
5. 石油、ガスおよび石炭は、依然として最も広範に使用される燃料であり、2040年のエネルギー消費量全体では約80%を占めます。
6. 天然ガスの需要は急速に成長し、石炭を追い抜き石油に次ぐ2番目に主要なエネルギーとなります。天然ガスの需要は2040年までに60%増加すると予測されます。石油および天然ガス供給量は頁岩(シェール)層など非在来型資源由来によるものが増加するでしょう。
7. ハイブリッド車の普及や、新型で高効率の天然ガスによる発電所などの省エネへの取り組みや新しいエネルギー技術によって、エネルギー効率が向上します。この結果、エネルギー需要の増加は緩和され、温室効果ガスの排出を抑えられます。
8. 世界中のエネルギー起源による二酸化炭素(CO2)排出量は緩やかに増加し、2030年頃に横ばいになります。米国やヨーロッパなどといった、石炭から脱却し天然ガスなどのよりクリーンなエネルギーへのシフトが進んでいる国々では、排出量は2040年にかけて減少します。
9. 原子力エネルギーは2040年までに大きく成長します。原子力エネルギーの需要増加は、温室効果ガス削減への対応や、原子力発電の安全性を高めるテクノロジーの発展によって、促進されるでしょう。

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